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齋藤 絢


さいとう あや

本学開催「韓国語月間」イベント(チェロ、ピアノ、語りの三重奏)

自己紹介
 湘南の藤沢出身です。海の向こうに見える地平線を眺めては、地平線は直線ではなくて、緩く穏やかな曲線を描いているように感じてきました。「海は 広いな 大きいな」という童謡の歌詞にあるように、広大な海がどう世界に広がるのか、幼いながらに考えていました。大学生になり国際関係学という学問に出会ってから、日本と向き合うことで自然と隣国にも視点が広がり、東アジアの複雑な関係に向き合うことが楽しくなりました。大学生、大学院生の時の二回の韓国(ソウル)での留学を経て、韓国語は自分を形成する大切な言語の一つとなりました。はじめての社会人生活は釜山で過ごし、外国人として異国の地で過ごすことの意味を、自分なりに模索してきました。二十年近く日韓を行き来しながら、現在、国際日本学科で日本を拠点に文化の多様性や国際社会にある国や地域間の文化関係を教育・研究しています。学生の柔軟な視点や発想に触れることがこの職業の楽しさの一つだと感じています。

ノースカロライナの大自然のなかで

趣味
 海の近くで育ったからか、青く透き通った色彩、深々とした緑に、胸が高鳴ります。大きな空の下で自然と向き合う時間が大好きで、時間ができると山に登ったり、川や海に泳ぎに行ったり、標高2000mぐらいの高い山でキャンプをしたりします。どんな場所に居ても、誰とどんな風に過ごすのかが大切なので、シンプルにその時々を楽しみたいと思っています。あと、音楽も好きです。幼少期からピアノを習ってきましたが、中高生の時に管楽器、指揮者も担当しました。心の余白をつくって、趣味を楽しむ時間を持つようにしています。幼い息子たちがいるので、最近は常に食事の献立を考えています。

韓国の労働運動,フィールド調査時(撮影:齋藤)

研究活動
 韓国と日本の文化関係を大きな研究テーマとしています。文化といっても幅広いですよね。何をもって文化と定義するのか、その対象は広く、深いものなので、日韓の文化関係を捉える場合も研究対象をしっかりと定めることを意識しています。これまで、韓国と日本でどのように大衆文化が発展してきたのか、相手国の文化が自国にどう影響するのか、「目には見えづらい文化力の作用」を意識しながら、両国の文化政策を中心に比較をおこなってきました。また、韓国でのフィールド調査も大切にしています。韓国の社会運動を見るととてもエネルギーがありますよね。日本の植民地支配から解放された後も朝鮮半島の混乱は続き、冷戦の戦場になってきました。独裁政権時代を経て、民主化運動が展開され、今の韓国がありますが、まだ苦しい思いを抱えながら生活する人たちが多くいます。歴史の針は、ずっと動き続けているので、そのことを胸に、韓国で起こる社会運動を通じて韓国社会の特徴について考えています。セウォル号沈没事故、ロウソク運動、労働運動、色々な社会運動に参加してきました。人々の会話や声を高らかに歌う民衆歌謡をヒントに、現代の韓国社会の特徴を考えたり、また日本と比較をしたりしながら、私たちの文化・社会について日々考えています。

民主化運動のシンボル的建築物,ソウルプラザの前で(撮影:齋藤)

担当授業
 「日本文化論」「日本論入門」「現代日本の文化」「日本の生活文化」「異文化間コミュニケーション」「現代日本の成立」「国際日本文化史」「国際日本文化ゼミナール(国際文化)」などを担当しています。ゼミは比較文化を主な手法としていて、日本文化や韓国文化、世界の文化に関心を持つ個性豊かな学生たちが集まっています。
 様々な領域、角度から文化を捉えてみることの楽しさの一つは、どんな地域社会においても、時代に応じて、人間の価値観も、社会の評価も、一定ではないと感じるところにあると思っています。日本を拠点に、東アジア、世界の国・地域社会の文化の扉を開きに国際日本学科に是非いらしてください!